相続Q&A【養子たる孫と、代襲相続人としての孫の相続権の重複】

2024/02/14

質 問

被相続人Xが孫Aを養子にしているケースにおいて、Aの親Y(被相続人Xの子)が被相続人Xより先に亡くなった場合、Aは、Xの相続について、養子としての相続権と、孫としての代襲相続権を重複して取得するのでしょうか。
 

回 答

重複して相続し、双方の相続分を取得します。

 

解 説

孫を養子とするケースは多くみられます。

養子も「子」ですから、実子と同じ相続分を有しています。

高齢化社会となり、被相続人(ex祖父)が長命の場合、子(養子たる孫の親)が先に亡くなるケースも増えています。

孫の親たる実子が、祖父より先に亡くなった場合に、養子である孫は、養子としての地位と、代襲相続人たる地位の双方を有することとなり、結論として、双方の相続分を重複して有することとなります。

例えば、次のようなケースになります。

Xには、実子YとZがいました。
Yには、子A(Xから見て孫)がいます。
Xは、Aを養子にしています。
Xより先にYが亡くなり、その後、Xが亡くなった事例において、Aは、養子たる地位と、代襲相続人たる地位を有することになります。

このXの相続事例において、Aは、結論として、養子としての3分の1の相続権と、代襲相続人としての相続権3分の1を重複してトータル3分の2の相続分を有することになります。

Zにとって不利益では?と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、代襲相続人は、あくまでYの地位に成り代わって相続を受ける地位になりますので、仮に、先にYが亡くなっていない場合には、Y3分の1、Z3分の1、A3分の1の割合となり、Zには不利益はないことになります。

相続事案は、時には、相続人が誰か?各人の相続分は?という点から非常に複雑になることがあります。
相続問題でお困りの際には、是非、当事務所へご相談ください。


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